2014年11月14日金曜日

ニュージーランドの不動産屋 H


もう15年も前の話であるが・・・夫は一軒家を持っていてそれを空けとくのも無駄だし・・ 膨大なローンも払い続けているし・・って事で 私が ”貸したら? と言う言葉に そうすることにした。

が彼は普通の9時5時の仕事をしているので・・時間の自由がきく私が不動産屋に委託し・・・家とガレージの整理をして賃貸準備。

不動産屋は ニュージーランドではかの有名な”H”。 どういう訳か・・? 私の会った不動産屋Hで働いている奴等は いつも高飛車・・・ 作業着・土方靴の私を虫けらのように扱うのが常・・。

その時も例に漏れず・・・高飛車おばさん キッチリと服を着 ジャラジャラとブレスレットをつけ・・シワクチャの手には指輪が何個も光り・・胸がムカムカするほどの香水を ブンブンさせてニコリともせず・・私に怒鳴るように話す・・。

で・・彼女は早速 けっこうの家賃を払うタナコを見つけてきたのだ・・。 それが又 別の不動産屋で働いているガタイのでかいおっさん夫婦。 奥さんがまたでかい! つまり太い・・・怖い・・。

そこで 事件が勃発! 夫の家の横にはシングルガレージが庭にあり・・そのガレージの後ろはデッカイ小屋がくっついているのだ・・。

その小屋には夫の長年持ち歩いているガラクタ・・その他にも彼のそのデカ小屋を目当てに娘が倉庫代わりに使っているのだ・・。 つまり家具だの 物の詰まっている段ボールが沢山あるのだ・・。 

もちろん! H不動産屋おばさんはその小屋は賃貸には入っていないのは私との契約書に書いてあるし・・十分に承知している・・。

はず・・なのに・・入居当日テナントは膨大な荷物をデッカイトラックで運んで来た。でもって そのほとんどを その小屋に入れようとする・・ 慌てたのは その不動産屋おばさん。

おばさんは契約に入ってない・・と言い張るが テナントはいやいや入っている・・この小屋があるから この家を借りる事にしたのだ・・とま~ 両方の言い合いは ドンドンエスカレートして来る。

その事件の外側にいる私の想像では・・不動産屋オバサンは 私との契約ではちゃんと”小屋は貸さない” と言う条件を入れたけど・・ テナントと不動産屋の間での契約書には ちゃんと条項で入れてないらしい・・。

テナントは見学に来た時にこのでかい小屋をみて借りるのを決めたらしい・・。

どう考えても・・・どっからみても 私の客観的な立場から見て・・・

声がでかい方が勝つのか? 言い切った方が勝つのか・・? どっちも不動産屋だから・・弁が立つ・・

ってか・・・ 声だけはでかいが どっちもどっち・・契約書に言い合いの条項はないんだから・・ 言い合いは子供の喧嘩で・・全然論理的でもなんでもないのだ・・。

これでは いつまでたっても 水掛け論で終わるのに・・ と 私もいい加減 アホらしくなて来る・・が・・言い合いをしているテナント夫婦も 不動産屋Hおばさんも 一歩も譲る気配はない・・。

そこで 私は解決策を考えた・・ 今小屋に入っている夫と夫の娘のガラクタを小屋の隅にキッチリと積み スペースを作ると 小屋の80%は空くはず・・。

私の長年鍛えたデッドスペース有効活用スキルに物を言わせれば どうにかなるはず・・ でもって 目の前のトラック満載の荷物も その残った80%のスペースに入らない事はない・・。

で やおら 火花の散っている戦禍に声をかける・・・。

「あの~~・・・」 と言っただけで 3人がピタリ!と激戦を辞め 私を見るではないか! あまりのスルドイ反応にこっちがビビるぐらい・・。

が・・ビビっている間はない・・し~~ん!!となった静寂で私の一人舞台は始まった。 

つまり20%にこっちの荷物を午前中の内にまとめる、よってあんたら夫婦はランチ後には 80%のスペースを得る。 絶対にこれで行けるはず。

トラックの荷物全部この小屋に入ると私は確信する。この小屋は見た目よりも相当のスペースがある・・どうだ・・?

私のスピーチが終わったら 3人が地獄に仏的に満場一致の姿勢を見せた。

次に驚いたのが・・テナントが帰った後 私がヤオラ夫の荷物を20%のスペースにまとめようと動き出したら・・宝石ジャラジャラ 香水ブンブンの不動産屋Hオバサンが 私の作業を手伝いだしたのだ・・。 

蜘蛛の巣はつきまくり・・埃はオバサンの黒いドレスにつきまくり・・ おばさんの化粧顔にも埃が着くし・・しかし! 私が持ち上げる家具の一方を直ぐ様持ち上げるし・・汗まで垂らしながら・・オバサン頑張る!
私は全然彼女のヘルプなんぞ期待していなかったのに・・。 

このおばさん 自分のヤラカしたヘマを反省していたのが見え見え・・・w

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