2021年4月2日金曜日

自分のダンス

 アルゼンチンタンゴと言うダンスをやっている。 だが このダンスを始めようと思っては始めるが・・続いた事は 過去20年間 一度もなかった。 で 約3年前に始める時は・・・今回は続くかな・・と 半信半疑で始めた。

つまり パートナーダンスの中で アルゼンチンタンゴと言うダンスは なんか希なものだと思う。結構難しく・・そう簡単ではないのだ。

めちゃくちゃでも 自己流でもなんでもいいから・・とアルゼンチンタンゴをしている人は別で・・。

と言うのも 初めてもすぐ 誰も相手にしてくれない・・と言うのが まずある・・。 踊れる人と踊ると ものすごく心地よく・・夢見心地になれる。つまり先生レベルに人は90%〜99%リードしてくれるので 自分が踊れなくても 傍からみても踊れている様に見える。

だが 踊れる人は 踊れる人同士 それも 同じぐらいのレベルの人としか踊りたくない・・。 相手の人がうまくないと 自分は踊れないのだ・・。

先生レベルの人でも 楽しく踊るには 絶対に自分と同じレベルの人しか相手にしない。 というのが アルゼンチンタンゴをやっていると解る。

例外は 先生レベルの人は相手を選べるので・・美しく 素敵な容姿だとダンスレベルはどうでもいいので とりあえず容姿端麗の人と踊る・・ もしくは 容姿がだめでも ダンスがうまければ先生レベルの人が踊ってくれる。

もし先生が人前で自分と踊ってくれた・・と言う事は 自分のレベルが先生レベルになったと勘違いしてはいけない・・あんたは授業料を得にたくさんその先生に払っているからだ・・と周りは言う・・。 

つまり えてして先生は金づるにいい思いをさせる為に人前であなたと踊るのだ・・と人は言う。

何をどうしても そう楽しい世界では無い・・。

しかし 今回は 私は 魅せられたアルゼンチンタンゴを諦める訳にはいかなかった・・。 なんか 周りに 自分に負けた様な・・そして そのために自分の夢をすてざるおえないのか・・? と自分に問う・・そして 負けてはならじ・・という 意地! それだけで 今回は3年間続いた。

その3年間の間に ダンスができる(アルゼンチンタンゴでは無いパートナーダンスのハイレベルの人たち)が アルゼンチンタンゴに挑戦して・・退いて行ったのを 何人も目にした・・。

ちょっとや そっとの意地でやれる物では無いのが アルゼンチンタンゴだと思う。

本当にうまい人が 自分と踊りたいと思えるレベルに自分を引き上げるのは そう容易い事では無い・・と言うのが常識。

うまければ楽しめる・・それに尽きる・・。

世界のアルゼンチンタンゴ社交界では うまい人は ドンドン前列の椅子に座れて・・ドンドンうまい人の目に付き うまい人はうまい人同士で 明け方まで 一晩中踊れる・・。つまり 上手い下手を パーティー主催者は常に見ていて・・はじき出しているのだ・・。

うまく無い人は どんなに目立とうとしても 後方の目立たない椅子に座れといわれる・・そして それでおしまいなのだ・・。

うまい人と踊れば 確実に自分は上手くないのレッテルが張られる。だから どうしても とんでもないうまい人と踊れるチャンスは 絶対に訪れないのだ・・。

ということで そういう世界の社交界では それを生業にしている輩が沢山いる。 つまりそういう人を雇うと一晩中うまい人と踊れる・・と言う事だ・・。

そして それは 裏の物ではなく・・もう常識として・・もし・・そういう世界を垣間見て・・自分もその世界で 夢見心地で踊りたい・・と思えば金さえ払えば どうとでもなると言う事なのだ・・。

そして 私の知る人たちは ”雇うのは常識よ” と その世界の華やかな場に出かけてゆく。 雇わないなら 行く意味は無い。 隅に追いやられ 一晩中壁にひっついているだけ・・一晩中一つの椅子に座ったっきり 立つ事も無い・・。 それも高い参加費も払って・・。

私は 2年間 びっしりと 基礎を叩き込んでくれた先生とであった・・。 そして 基礎を学んだ。まだまだ全然できてない・・だけど・・もう 頭打ちなのだ・・。 先生も私にこれ以上 どうやって教えていいか 私自身も何をどうしていいのかわからない・・と言うのが 見て取れる・・。

つまり 私が 何をどう教えても 先に進まないのだ・・。 完全に頭打ち状態なのだ・・。 私には才能がないのだろう・・そう思う様になった・・。

これって 絶対才能のある人と無い人の差は大きい・・。 ある程度は誰でも行けるが それ以上のレベルは 本当にその人の持ち合わせている才能が大きく影響すると思う・・。 

努力とか 日々の練習とその継続・・もあるかもしれないが・・ それも やはり頭打ちになるところがある。

感性というものが左右すると思う・・。

そして 今 違う先生に出会う・・。 その先生には まだ出会って・・何回かレッスンをしてもらっただけだ・・。 そこで その先生のやり方は 私自身の生き方 心理の置き方に目をつけた・・。

つまり 私のダンスは 常にダンスパートナーに気を使い パートナーに100%合わせようとする・・。 合わせられなくて ちょっとでもズレが来ると そこでダンスができなくなる・・。 つまり 自分に自信がないのだ・・。

その先生の言葉は ”自分を信じろ” ”自分の道は自分が開く” ”なんでもまず行動して失敗してもいい” と 私に言い続けるのだ・・。

そして毎朝 ”まずベッドからでろ お天気がいいよ” とか言う メッセージがスマホに入る。ある朝は ”今日のあなたのプランは?” と言うだけ・・。

なんでもない 一言が 私をベッドから起き上がらせ・・何かしら山ほどある片付け物とか つまらん事だけど・・始める様になった。

最初は いわれたからやっていた。 どうせ こんなメッセージは2・3回で終わるだろう・・と思っていたが・・止まらない・・。 ま〜 まるで 私の行動を見透かしている様に・・一言 毎朝 メッセージが入る。

もうメッセージが来なくても ベッドから出て 何か野暮用をしている私だ・・。 やろう・・・やろう・・と長年思っていた事にまで 手をつける様になった・・。

つまり 私は 私自身は何? 自分さがし・・を始めたのだ・・。そして 先生の常に言う言葉・・”自分を信じて!”がいつも聞こえる

そして ある日 はた!と気がついた・・先生は私のダンスをうまくしようとしている訳では無い・・私のダンスには 私の性格から頭打ちになっている物があって・・それを取り除こうとしているのだ・・。

”自分を出す”と言うのができないダンスでは ダンスではない・・。 

つまり 自分一人でも踊れるダンスでなくてはならない。一歩 一歩確実な位置に 自分の体重をがっしりと床に受け止めさえて・・ そしてその一本の足で立っている その足を使って つぎの一歩を自分で作る・・・相手に合わせるだけではダンスでは無い・・。

最後にその先生が私にやって見せたのは・・やおら私の両手をとって踊る・・のかな・・? と思いきや・・タダの棒っきれの様につったったまま 歩くだけを始めた。 先生はこれが初級の人のダンス・・と言う。

そうだ〜! そうなのだ・・ ダンスを踊るには 自分が自分のダンスをしっかりと床に足をつけつつ ダンスをしなくてはいけないのだ・・。目からウロコ!

じゃ〜 どうすればいいのか? 私は自分のダンスはしたことが無い・・相手に合わせて動いていただけの数年間。 

これから 自分のダンスを作り出さない限り アルゼンチンタンゴは踊れない・・。やっと 一歩が始まった様な気がした・・。

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