早朝の散歩に出る・・。 朝もやの畑をぬいながら延々と歩いて・・・そして また 大通りに戻ると沢山の人たちがたむろっている・・。
朝の通勤でバスに乗る人たちが集まって来ているのだ・・。 英語教育が行き届いて 10代の子供であれば だれでも 流暢に英国英語を話すこの国。 13才ぐらいの女の子に・・”バス賃はいくらぐらい?” と訊くが・・ ニコニコしているだけで なかなか話をしてくれない・・。
決して英語がわからない訳ではないのだ・・。 女の子は恥ずかしくて全く話さない子が多いのだ・・。結局 彼女は スクールバスに乗っているので・・バス賃の事はあまりよく解らない・・との事だった・・。
と言う訳で フレンドリー的なおっちゃんに訊いたら・・10ルピー(8円程度)。 私は 10ルピーコインを握りしめ・・戦闘体制に入る・・。
錆びだらけのオンボロバスがやって来る・・バスが止まるか止まらないかの時に 何十人もの人々が バスの入り口に群がる・・バスは前と後ろに入り口?出口? があるが・・それは どっちがどっちと決まっている訳ではないのだ・・とりあえず 乘れる所から乗り・・降りられる所から降りる・・ってのがこの国のやり方・・。
ガンガン人を押し退け乗り込む・・乘れない人は後ろのドアに走って行く・・ってかドアは無い・・ただの入り口・・そうこうしていたら降りる人が今度は人を無理矢理押し退け降りて来る・・降り遅れた人が一人と思ったら・・今度はガンガンと大勢の人が降りて来る・・。 もう! メチャクチャなのだ・・。
10ルビーを握りしめた 私は ただただ 呆然とその様子を見つめるだけ・・。 全員が乗ったか乗らないか・・で すでに バスは動き出している・・。 バスのドアのない入り口近辺にも人々はぶら下がっている・・。
私が乗れる隙間は皆無・・・。
ふ~~・・完敗・・。
と! その時 もう一台のバスがやって来る・・私の目の前の女の人が一人 手を挙げて・・と バスが止まる・・慌てて 私もその女の人にづついて バスに飛び乗る・・!
私の後をぎゅっと押して・・でっかい札束を持ったお兄さんが飛び乗って来る・・。 この人に私は握りしめていた 10ルピーコインを渡す・・。 渡したらギロッと睨まれた感じがしたので・・慌てて・・”私すぐそこまでだから・・” といいわけをしていた。お兄さんはそれ以上突っ込んでこなかったので・・ホッとした・・。
が・・・バスがカーブにさしかかると・・ドアの無い大きく開いた入り口から私は思わず 振り落とされそうになる・・慌てて・・その辺の物をぎっちり!と掴む。 落ちたら大怪我ものだ~~・・! と慌てる・・。
はた! と 私は ”どうやったら降りれる? アナウンスがあるわけでも無く・・・。バス停の名前とか印が有るわけでもなく・・。 どうやったらバスが停まってくれる?!” とまた 慌てる・・・。
バスの中にギッシリと詰まっている人々の中に埋もれそうになってお金を集めにかかっているお兄さんのTシャツの裾に辛うじて届いた私は ”次おりま~す!!” とでっかい声で叫んだ・・・とたん! お兄さんが 私の何倍もでかい声で何かを叫んだ!・・と思ったら・・今度はバスが 急ブレーキを踏む・・。
バスから落ちない様に体じゅうで踏ん張りまくっていた 私は 私だけのために停まったバスから なだれ落ちる様に降りる・・・。
戦いがすべて終了して・・どっと疲れが出た。
気がつくと そこは丁度私が泊まっている宿の前だった・・。
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