我等の列車はバンクーバー駅に辿り着き タクシーでホテルに行く。 タクシーの運転手に住所を告げると・・「そのホテルはひどい所だ・・!」 と もらす・・。
ん? ひどいって・・? と思った・・。 ドンドン タクシーは怪しげな所に侵入して行く・・。 ひどい・・汚い・・ホームレスが相当たむろしている・・。
タクシーの運転手は 「ホテル内なら大丈夫・・。」 と あまり説得力のないホローの言葉を残して去って行った。
荷物を下ろしてから 夕食を食べに外に出る・・。 うつろな目をした薄汚れた人達が 沢山たむろしている・・。
途中でソルベーションアーミー(ホームレス達をサポートする機関)の食事配給を歩道でしていた・・。
まだ 夕方と言うのに・・店はほとんど鉄格子を下ろして閉まっている・・。 どんなに歩いても食べるような所がない・・。
真っ黒の姿の目だけギョロリとした男が我等の前に立ちはだかって 金をむしんした・・。 私と夫は慌てて そばにあったコンビニに飛び込む・・。
コンビニと言っても薄汚れた・・雑貨屋的な所だ。 最初は 金をたかった男が居なくなるのを見計らって店を出ようとしたが・・。
どんなに待っても・・その男は店の前から動こうとしない・・。まるで 我等が出て来るのを待ち構えているかのようにも見える・・。
もう夕食を食べるのは諦めた・・。結局飲み物とインスタントラーメンを買って ホテルでお湯を貰ってそれを食おうと言うことになった・・。
レジでお金を払おうとしたら・・真っ黒のインド人の女の人が・・我等の心境を全部見透かしたように・・「あの人は危険ではないわよ・・ただ あ~やっていつも この辺りでお金のむしんをするだけだから・・」と言う。
「私は時々コーヒーをいれてあげたりするの・・」と言う。 なんか心優しい女の人なのだ・・。
夫がそのコンビニの女の人に・・「あなたは家に帰る時は誰か車でここまで迎えに来てくれるの?」 と言うと・・「車の運転は もっと物騒なの・・この辺りは・・」とその女の人は言う。
「バスの方が便利で安全ね!」 とステキな笑顔で答えてくれた。
その店からホテルまで 夫と私はスクラムを組むようにして 怪しげ男達の間を潜り抜けて帰った。
翌朝は朝の清々しい空気を吸おう! と外に出たとたん! 糞尿の臭いがする。 道には吐瀉物が散乱して・・それにカラスが群がっている・・。
素足を丸出しにして 薄汚れたバレーの衣装のようなスカートを履いた女が ボロボロのぬいぐるみを抱いて何か喋り続けている。
よれよれの長い髪の毛を垂らして・・老人が使うボロボロの押し車のような物を持ってヨタヨタしながら立っている。 顔はそれほどの老人とは思えない・・。
40代の女かもしれない・・。 しかしヨレヨレしながらも・・タバコに火をつけようとしている・・。
歩道の脇にごみが積んであるのか・・? と思うが・・それは ホームレスの人が寝ている場所だったりする。
スーパーのカートがあって・・その回りにゴミの固まりのような所には必ず人が寝ている。
朝は全てが新しく生まれ変わる時と思ったが・・朝の空気もどんよりと臭く・・思わずスカーフで 口と鼻をスッポリと覆って・・歩いた・・。
3ブロックも先に行くと・・そこは又 別天地で・・トレンディーな町並みがあり・・スタバがあり・・ カフェに入ると・・とこれ又 とトレンディーな人達は コジャレた朝御飯を食っているのだ・・。
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