2021年5月6日木曜日

アボロジニ

 Darwinに行く事を決めた理由として 温かい土地と言うのが一番の理由だったが・・次の理由としては 私の様な有色人種として 居心地がもしかしていいかも? と言う事もあった。


そうです! やはり Darwinは マイノリティーと言われている人種のルツボと言えるかもしれない。 バッパで出会った 真っ黒な肌のアフリカ人のジョンが言っていた。


Darwinはどうかい? と言うので 私が なんかすごく 過ごしやすい・・気候がと言うより 自分が有色人種と言うのを忘れてるし なんかリラックスできる・・


と言うと そう! そうなんだよね! 僕はいつもそう思っている・・。 世界で白人社会でマイノリティーと言われている人種がみんなごっちゃ混ぜになっているのが Darwinだから 居心地がいいんだと思う。


と言った。 まさに! そう思った。 インドネシアが近いのでインドネシア人は結構いる。 他にフィリピン、 インド人、 中国人等も多い。


みんなごちゃまぜの文化の中で 成り立っているので なんでも こうでなければならない・・と言うのがあまり無い・・。 


ま〜 なぁ〜なぁ〜的でいい加減と言うのもあるかもしれないが・・。 でもそれって みんなが仲良くやって行くには一番大切な事かもしれない。


クライストチャーチにいると イギリスの法律だの レギュレーションをキッチリと取り入れて・・時々半社会主義国? と思える程 がんじがらめにしている所があって・・疲れる。


なので白人が一応牛耳り ”マイノリティー”は小さくなって 腰を低くしていないとすぐ叩かれる・・と言うイメージがあって仕方が無い。


宿を30数年やっていて・・建築法だの 消防法だの GST計算だの ま〜 細かく 法律やら レギュレーションがあって・・何をするにも お神のお許しが出ないとできない。


白人客でお高く泊まっている人種はすぐ ”訴えてやる!” と言うし・・。 何回か 市から検査に来た事もある・・・「客から苦情がでましてね・・」


私 「で? 検査結果は?」 と市の検査員に訊くと・・ 「いやいや 全く問題ないです・・・」とヘラヘラとして帰って行く。


私としては いやになるほどのレギュレーションを完璧に網羅してのビジネスに徹しているので 問題が有る訳が無い・・。


よその宿を見ると もぉ〜〜!! 素人の私でも ”これは問題でしょう!” と言える施設で運営している所がゴマンとある・・。 あぁ〜ゆぅ〜 所って お神はなぜ見逃しているのだろうか・・? としか思えない・・。


アジア人経営と言うだけで 色眼鏡で見るお神はいくらでもいる。 そして客の方も・・。


つまり マイノリティーは色眼鏡で見られて 市民権を得られない・・と言うのが常・・。


でも ここDarwinはマイノリティー同士の集まりなので みんな生き生きとしている。


でもアボロジニの人はあまり見かけない・・見かけてもたまに・・しかいない。 どこに住んでいるのだろうか?


ネットでちょっと見てみると・・イギリス人はオーストラリアに来てからずっと アボロジニの人々を 人とは扱わず 獣と扱っていたらしい。


白人達は アボロジニスポーツと言って 毎日 何十人殺したと自慢し合うくらい スポーツとして 銃で撃ち殺していたり・・。法律で警察はアボロジニ人は銃で撃ち殺していい事になっていた時代が長かった。


集団で毒殺したり・・一時はアボロジニ人人口が10分の一の数になり 絶滅に向かうのではと言う時期もあったらしい。


白人とアボロジニの混血の子供は生存には不可能なくらいの環境にとじこめられ・・ほとんどは死に追いやられたとか・・。 つまり 白人とアボロジニの混血の存在は許されなかった、 この世に存在してけいけなかったのだ・・。 


混血人は 白人の召使いに使われたり・・・白人の娼婦として使われたりもしたとか・・。


調べれば調べる程 アボロジニの虐殺は凄まじい・・。 それも 私が生まれた頃にはまだ そんな風潮もあったし・・。 って事は つい最近まで そんな感じだったのかな・・? と思ってりもする。


アボロジニは命を守る為に 自分達だけで 自分たちだけしかいない土地の中で暮らしているのだろう・・。 


昔 私がケアンズに行った時・・地図に不思議な地区があった・・。 つまり 地図なのに その地域だけにはなんのマークもなければ 只々 真っ白なのだ・・。


旅行情報センターに行って 尋ねると・・そこは絶対に行っちゃだめ!! 殺されるよ! と強く反対された。 アボロジニ人の地区だそうだ。


私は白人じゃ〜ないから 大丈夫だよ・・と言ったら・・ それでもだめ! そこに近づいて 二度と戻って来なかった人が何人もいるんだから・・。 と言われた。


今回 アボロジニの虐待の歴史を見ていたら・・ 何年も前にケアンズで言われた事がなんとなく納得ができたようだった。


そんなにも虐待され続けて・・絶滅の危機にまで追いやられたら・・アボロジニ人達も それしか自分たちの身を守るすべはないだろう・・。


今我らがステイしているキャラバンバークの人に 一番近いスーパーはどこですか? と訊いたら 「車で10分以上は行くけど そこが一番近いかも?」と言って名前を教えてくれた。 ネットで調べたら・・すぐわかった・・。


が・・今日 又 そのスーパーをネットで調べて行こうとしたら ほんの5分ぐらいの所にでかいスーパー それもショッピングセンターがあるではないか!?


なんで キャラバンバークの人はそれを教えてくれなかったのか? 理由はすぐわかった・・。


私は車を降りて・・フゥ〜ラ フゥ〜ラ ショッピングセンターの中に入るべく 入り口に近づいて行くと・・おぉ〜! 真っ黒なアボロジニの人達が そこらじゅ〜に 大勢いる・・。 今まで見たことも無いほどの多くのアボロジニ人達。


白人はいない・・。 そして セキュリティーと思われるポリスの様な制服を着ている男達も至る所にいる。 そして 数人のセキュリティーの人達と数人のアボロジニの人達がもみ合っている・・。


思わず ちょっと怖くなって・・私は 又 まだ 車の所にいる夫の所に戻る・・。 かなり危険なムードなのだ・・。


でも 夫は大丈夫だよ・・! と行って ずんずんと ショッピングセンターの方に行く。


もみ合っているのは セキュリティーの人達は いつも窃盗とかでショッピングセンターに入るこむ顔見知りを追い出そうとしていた所だったらしい・・。


グループで男達が私に体当たりして バッグとかひったくられないかな・・? と思いつつ・・オズオズと ショッピングセンターに入って行く。


そこは 政府が作った アボロジニ人用設備が全部整っている場所のようだった・・団地の様なのがたくさんあり・・学校もあり・・それらは全部 アボロジニ人用に作られた地区のようだった。


アボロジニ人が普通の人権を得られる様になったのが 本当に私が生まれてから だいぶ経ってから・・と思うと・・白豪主義ってのは本当にきっぱり シッカリ 今でも息づいているなぁ〜 と思わずにはいられない。


そんなこんなを考えていると 能天気にオーストラリアを楽しむ・・と言うだけで 本当にいいのか・・? と 複雑な気分にもなる。

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