私はどういう訳か・・服を作るのが大好きだ・・。
ま~ 自分の着たい服を売ってない・・ってのもあるが・・つまり 自分の欲しい素材、形、色ってのは まずこの世には存在しない・・。
だから 既製品を買う時は 相当の妥協が必要だ・・。
ほとんどの場合・・素材・色だけが気に入ったら・・馬鹿でかいのを買って・・作り直す・・・って事をする・・。
サイズはでかければ どうにでもなるし・・サイズを縮めるだけではなく・・デザインだって変えられる・・。
しかし・・毎回 布に鋏を入れる時に思い出すのは・・私が小学4年の頃起こった事なのだ・・・。
ものすごく興奮する程ワクワク・ドキドキして布を買った事がある・・。
と言うのも父の写真雑誌で 海岸でサンドレスを来た女の人を見て・・これが欲しい! と思ったのだ・・。
そのサンドレスをよく見ると・・布を輪にして縫い・・上にゴムを入れれば出来上がり!的なサンドレスだった。 ウエストは紐でしばればいいのだ・・。
それが もぉ~~! ステキすぎるぐらいステキなのだ・・。
長い事その写真が頭にちらつき・・・やっと布を買えるぐらいのお小遣いが貯まり・・・意を決して・・布を買いに行く。 今でも忘れないあの布・・白地に小さな小花のプリント・・そして おまけに布地は少しレース的な織も入っている・・。
爽やかな感じで 私としては も~!大満足、興奮は高まるばかり・・・。
ドキドキしながら 鋏を入れよう・・としたら・・母親が出てきて・・何をする! と一喝された・・。
服を作るなら 原型を取り・・こうやって サイズに合わせてデザインを原型から変えて・・型紙を作る!と・・ガミガミと怒りつつ・・私の布を 細かい布切れに切り刻んでしまった・・。
あの時の私の号泣は今でも忘れない。
私のワクワク・・・ドキドキ・・の夢は一瞬の内に打ち砕かれてしまった・・。
いくら 私が嫌だと泣き叫んでも 一切手を止めずに 私の夢の布を小さく切り刻んだ母親を今でも許す気になれない・・。
↓の左のが私の思うデザイン・右のが切り刻んでできた服。この中国国民服の様なのは見るのもおぞましい物でしかなかった・・。
あれから 私は母から 隠れて服を作る様になる・・。
今も 型紙は使った事もない・・。 原型なんてない・・。 自分の手を広げると 大体20cmなので それで すべて事は足りる・・巻き尺もあまり使わない。
それで ニットだろうが・・シュホンだろうが・・デニムだろうが・・どんな布の質であろうが・・事は足りる・・。
一着分数万円の高い布でも エイヤッとばかりに鋏を入れてしまう・・。 それで後悔した事はない・・。
トルソー |
トルソーも自分サイズの物を持っているので 布をかけて そのまま 思いのままに切ってもいい。
自分で着る服は 自分がよければそれでいい・・・誰がなんと言おうと・・どんなのでもいいのでは・・? TPOさえ考えれば・・。
良く 町を歩いていて・・・それはどこで買ったの・・? と言われる事がある・・。
つまり 売ってる所を知りたいと言われる・・。
売ってないのを自分は作って着てるのは それ程 悪い気はしない・・。
Londonでステイした家の奥さんから 服をデザインして縫ってくれ・・と言われた事がある・・。
その奥さんのお母さんからも言われた・・で・・そのステイ先の家庭は 半端ない金持ち! メイドが何人もいて・・お抱え運転手をも持っているような金持ち奥さんに そういわれた・・と言うのは 気持ちのいい物だった・・。
私はよく 安い布きれを買って来ては なんでも手縫い(Londonではミシンは持っていなかった)で 自分の服は・・・レースのカーテン布で足が全部隠れる程のドレス・斜め布で断ったウールのミニスカート・家具用布で胸だけが布他は全部紐で作ったタンクトップ・・フワフワのウールの毛布でポンチョも縫った・・他にも沢山縫った。
考えれば沢山の手縫いをしたもんだ・・。
これからも 何があろうと・・自分よがりのやり方で・・自分よがりの服装をして 生きて行こうと思う・・。
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