2015年10月14日水曜日

服を作る時 いつも思い出す・・。


私はどういう訳か・・服を作るのが大好きだ・・。

ま~ 自分の着たい服を売ってない・・ってのもあるが・・つまり 自分の欲しい素材、形、色ってのは まずこの世には存在しない・・。

だから 既製品を買う時は 相当の妥協が必要だ・・。
ほとんどの場合・・素材・色だけが気に入ったら・・馬鹿でかいのを買って・・作り直す・・・って事をする・・。

サイズはでかければ どうにでもなるし・・サイズを縮めるだけではなく・・デザインだって変えられる・・。

しかし・・毎回 布に鋏を入れる時に思い出すのは・・私が小学4年の頃起こった事なのだ・・・。

ものすごく興奮する程ワクワク・ドキドキして布を買った事がある・・。
と言うのも父の写真雑誌で 海岸でサンドレスを来た女の人を見て・・これが欲しい! と思ったのだ・・。

そのサンドレスをよく見ると・・布を輪にして縫い・・上にゴムを入れれば出来上がり!的なサンドレスだった。 ウエストは紐でしばればいいのだ・・。

それが もぉ~~! ステキすぎるぐらいステキなのだ・・。

長い事その写真が頭にちらつき・・・やっと布を買えるぐらいのお小遣いが貯まり・・・意を決して・・布を買いに行く。 今でも忘れないあの布・・白地に小さな小花のプリント・・そして おまけに布地は少しレース的な織も入っている・・。

爽やかな感じで 私としては も~!大満足、興奮は高まるばかり・・・。

ドキドキしながら 鋏を入れよう・・としたら・・母親が出てきて・・何をする! と一喝された・・。
服を作るなら 原型を取り・・こうやって サイズに合わせてデザインを原型から変えて・・型紙を作る!と・・ガミガミと怒りつつ・・私の布を 細かい布切れに切り刻んでしまった・・。

あの時の私の号泣は今でも忘れない。

私のワクワク・・・ドキドキ・・の夢は一瞬の内に打ち砕かれてしまった・・。

いくら 私が嫌だと泣き叫んでも 一切手を止めずに 私の夢の布を小さく切り刻んだ母親を今でも許す気になれない・・。

↓の左のが私の思うデザイン・右のが切り刻んでできた服。この中国国民服の様なのは見るのもおぞましい物でしかなかった・・。

あれから 私は母から 隠れて服を作る様になる・・。

今も 型紙は使った事もない・・。 原型なんてない・・。 自分の手を広げると 大体20cmなので それで すべて事は足りる・・巻き尺もあまり使わない。

それで ニットだろうが・・シュホンだろうが・・デニムだろうが・・どんな布の質であろうが・・事は足りる・・。

一着分数万円の高い布でも エイヤッとばかりに鋏を入れてしまう・・。 それで後悔した事はない・・。


トルソー

トルソーも自分サイズの物を持っているので 布をかけて そのまま 思いのままに切ってもいい。

自分で着る服は 自分がよければそれでいい・・・誰がなんと言おうと・・どんなのでもいいのでは・・? TPOさえ考えれば・・。

良く 町を歩いていて・・・それはどこで買ったの・・? と言われる事がある・・。

つまり 売ってる所を知りたいと言われる・・。

売ってないのを自分は作って着てるのは それ程 悪い気はしない・・。

Londonでステイした家の奥さんから 服をデザインして縫ってくれ・・と言われた事がある・・。

その奥さんのお母さんからも言われた・・で・・そのステイ先の家庭は 半端ない金持ち! メイドが何人もいて・・お抱え運転手をも持っているような金持ち奥さんに そういわれた・・と言うのは 気持ちのいい物だった・・。

私はよく 安い布きれを買って来ては なんでも手縫い(Londonではミシンは持っていなかった)で 自分の服は・・・レースのカーテン布で足が全部隠れる程のドレス・斜め布で断ったウールのミニスカート・家具用布で胸だけが布他は全部紐で作ったタンクトップ・・フワフワのウールの毛布でポンチョも縫った・・他にも沢山縫った。

考えれば沢山の手縫いをしたもんだ・・。

これからも 何があろうと・・自分よがりのやり方で・・自分よがりの服装をして 生きて行こうと思う・・。


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