2015年1月10日土曜日

日本 西成区 あいりん地区

ネットで 日本の宿泊で”安宿”を探す・・ 大阪だと あいりん地区。 

この地区は 私の年齢の人にとっては 必ず聞いた事のある名前。 とりあえず ”日雇い労務者のタムロする 治安の悪い所” と言うイメージしかなかった・・。

が 私がニュージーランドに住んでいる間で・・ ドンドン 海外から来る旅行者の宿と人気となったのが 大阪で言うと あいりん地区、 そして 東京で言うと 同じく 昔から ”労務者のタムロする治安の悪い所” と言う同じイメージの ”山谷”。

これから 東京に行くので 絶対にそこに泊まってみたいと思っている・・。

さて 今ここ・・あいりん地区は 年老いた男性の多い事! どこに行っても老人男性ばかり・・。 

そして ”自立援助” とか ”生活保護手続き援助” とか言う看板を掲げている所が多い。 宿の多いこと! 全部安宿 つまり千円代が普通。 そして風呂屋。 飯屋。

飯屋はここも安い! 百円おかずとご飯・味噌汁 お腹いっぱい食べても5百円程度で食べれる。
こ汚いイッパイ飲み屋、ホルモン焼きとかある・・。 酒だけの自動販売機だけがある場所もアチコチ。 そこには朝から老人男性がタムロしている・・。

ネットで見た事があるが・・ 半分浮浪者・ホームレスになっている老人男性、 完全ホームレスの老人男性をターゲットにして 生活保護手続きをしてあげて その手当てを猫ばばするやからがいると言うドキュメンタリー番組を見た事がある・・。

ややこしい生活保護手続きは 本人一人では無理・・ まず住所がなければいけないし・・ お金を受けとるには 色んな法的て続きが必要になって来る・・ それ等を一手に引き受けるのだ・・。

が 受けとる本人には 何がなされているのかサッパリわかってない・・。 とりあえず 誰かが親切にしてくれている・・と言う感しかない・・。

よって その猫ババ人間達の言うなりになる・・。この地区のホームレス老人男性を相手にする生活保護金横領の金は 人数が多ければ多い程 最後には膨大な金額になる・・。

今でも カモ(ホームレス老人男性)は この辺りには腐る程いる・・。 道をあるけば・・道端でしゃがみこんで缶の酒を朝から飲んでいる・・。

どこかで手に入れて来た食料を道端で 食っている・・。そんな老人男性が至る所にいる。

我等が泊まっている ”ホテル”と名のうった 10階建てのビル。 レセプションもその辺のホテルのレセプションの立派さにひけを取らない・・。

が・・・全然違うのは 部屋の中。 3畳、2畳半と言う小さな個室。 古ぼけたテレビ・・こんなテレビが まだ 日本社会の中にあったのか? と思うほどの古いタイプの物・・。 しかし ちゃんと作動しているのだ・・。

我等が泊まった所は この辺でも かなり上等な所だと思う・・。 一人辺り 千円を越している訳だから・・。

1泊800円 500円と言う所もある・・。 その宿の部屋はどうなっているのだろうか・・? ぜひ見てみたいところだが・・ そのチャンスはなかった・・。

一泊だけどうしても満室になると言う日があったので 仕方なく追い出されて他の宿を見つける・・・。

驚く事に・・・・ 男性しか泊まれない所もある・・。 つまり この辺りの老人男性しか相手にしていない・・と言う意味だろう・・。

シングルしかない・・と言うホテルもあった・・。 連れがいても 一人でシングルに泊まる事しか許されない・・。 これも 又 孤独な老人男性相手のホテルなのだろうか・・?

そして どこの宿でも・・男性用風呂ってのは デカクで来ている・・・。 夫が言うには その風呂にウジャウジャと男性が混みあって入っていて・・到底彼が入れる隙間も無かったと言ってた・・。

ちなみに女性風呂はあってもほとんど使用する人はいない・・。 今泊まっている所は男性風呂はあっても女性風呂さえない・・。 つまりシャワーしかないのだ・・。

”便所”とあるところは 必ず一つ。 女性・男性と別れている所はない・・。 つまり 男性対象にしかしていないのだ・・。

じゃ~ 女性はどこに行ってしまうのか・・? 老人女性は 足腰が立つ内は”使える”のだろう・・。 

掃除も食事の準備も 孫の世話も何でもできる・・よって 若者達にとっては使い道がある・・。 が! 老人男性は 邪魔にしかならない・・ ただ飯食いにしかならない・・。 つまり 社会では不要人間になるのかもしれない。

老人女性は そして 使えなくなると 家族が老人ホームにでも入れてくれるのかも・・?

さて 老人男性はじゃ~ 細々とあいりん地区で生活していても・・足腰が立たなくなったら どうするのだろうか・・? 誰かが世話をするのだろうか・・?

足腰立っていても 社会から見放されている訳だから・・足腰立たなくなったからって 社会がどうにかしてくれる訳でもあるまい・・。

これも又 ネットで見た事があるが・・ 橋の下に住んでいた老人・・足腰も立たないから 食べ物も見つける事ができない・・。 近くに住んでいるもう一人のホームレスの人が・・ その老人は 長い事 横になっている・・ と呟いていた・・。

そして やがて その老人はそのまま 死んで行った。 亡骸はどうなるのか・・? 誰もそれに頓着する者もいない。 よって その老人の簡易住み処ごと 死骸は風化して行くのだろう・・。

夫の哲学;
社会は手を伸ばしてくれているのだから それを利用すべし。 足腰が立つのだから なんらかの仕事をすればいい。
若い時から ちょっと頑張れば 老人になってから そんな結末になる訳がない。 
結局彼等は ”怠け者” ”考えが甘い” 同情の余地なし。

しかし どうしても 私には そんな考え方はできないのだ・・。
世の中には ”良いこと” ”立派な事” と言われる事がある・・が それがわかっていても できない人間と言うのが存在するのだ・・。

アルコール中毒になる事は悪いこと・・ タバコを吸うことは悪い事・・ 盗みをする事は悪い事・・そんなの百も承知だけど・・ 避けられない人間はこの世に存在する。

浮浪者・ホームレスを援助するボランティアがいる・・・東南アジアや 中南米を旅してきて・・ どんなにか多くの物乞いや ホームレスを見て来た事か!

そんな人たちのすぐ隣は 立派な服を来て立派な仕事をしている人も ウジャウジャといる。

だから 社会が悪い訳でもない・・ 結局は本人が悪い・・と言うことになるのだろう。 

が! だからと言って・・本人は立派な事を頑張ればできたであろうか・・? いや・・一人一人違う人間だから・・ 同じ事でも できる人もいれば できない人もいると思う・・。

生まれつき目の見えない人もいる・・ 生まれつき 手足もない人もいる・・。 それは 本人のせいではあるまい・・。

同じく 生まれつき社会に順応できない人もいる。生まれつき麻薬無しではいきれない人もいる。 

私の前夫の親族は ほとんど全員問題を抱えていた。 アル中、麻薬中毒、精神分裂性等。

アメリカの刑務所にいる犯罪者には 精神分裂性を持つ人間が ものすごく多いとの事。 つまり 精神分裂性の遺伝子を持つ家族は かなりの割合でアル中、麻薬中毒者になると言う。

そして それは犯罪に繋がる。 よって 刑務所に入る確率が多くなる・・。 正に 私の前夫の家族・親族がそれであった。

彼自身がアル中、 息子は麻薬中毒で タイのホテルで自殺した。

前夫の彼の弟もアル中 そしてその弟の子供達は ほとんどが麻薬中毒。 刑務所に服役している息子、娘もいる。

その弟の妻は完全麻薬中毒で廃人同様で 山の中の小屋で麻薬だけで暮らしていた・・。そして 彼女の前夫である人は 定期的に パンと牛乳を買って届けている。

その前夫はビジネスの成功者でお金は十分にあるのだが・・ 違法である麻薬常習者に食物を他人に頼む事はできない・・。 よって 彼は彼自身で食料運びをしていた。

現金を手渡す事イコール 彼女の死を早める事になる。つまり 現金は麻薬にしか化けない・・。そして彼等の二人の子供は 全員重い麻薬中毒者であり 刑務所を出たり入ったりしているのだ・・。

私の前夫は弁護士であり そして又 自分の弁護士事務所を持ち弁護士を7人も持つ結構大きなビジネスをしていた。

が 彼ら兄弟の親族の有り様は惨憺たる物で・・。 しかし・・・彼等は自分達の血を呪いつつも・・ そういう人間達も住める ユートピアを作りたい・・と口癖のように言っていた・・。

つまり 社会では見放された・・人間に手をさしのべ 援助するコミューンの話をいつも私は聞かされていた。 

刑務所帰りの人間、麻薬やアルコールから抜け出せない人間 犯罪に手を染めるしか生きるすべを知らない・・・。そんな人間には 希望と言う物がないのだ・・。

そんな ”血”で生まれて来ていない人間達は 普通の社会生活が出きる人々には到底理解のできない人種なのだ。 

しかし! 同じ”血”の人間であれば 手を差しのべる事ができる・・ どういう方法で手を差しのべるべきかもわかる・・・ と。

結局 夫とその弟の夢のユートピアは作る事はできなかったが・・ 7年間彼等の家族・親族と接して来た私は 彼等の持つ”血” と言う物を無視できない人間になってしまった。

以来・・ホームレスや浮浪者達は それしか彼等に取ってはできない生活なのだと理解するようになった。

ここあいりん地区の老人男性達も 同じ事であろう。 彼等は日本経済成長に多いに荷担した人間達であるのは間違いないだろう。

海外を飛び回って国際的に動いたエリート達もいるが・・高層ビル建築の現場の仕事を担った日雇い労務者だって同じく日本の高度成長を担った訳だから 同じ人生の結末があってもいいのでは・・。

一人部屋に入る・・2畳半の擦りきれた畳の上で・・ 煎餅布団によりかかり・・これを書いている。

近くにいるスーパーには 山ほど積んである 100円白ご飯のパック、多用多種のおかずのパック、それ等をのお金を払って袋摘めする所に置いてあるレンジでチンする人もいる。

電子レンジもない自分の部屋でそれを食べるのが日課の人達。 早朝安宿の入り口から出て来る腰の曲がった老人。 何をするのか・・? と見ていたら・・ ノロノロとして・・るだけで・・目はウツロ・・出口から出たら・・両腕を気弱にちょっと振り回した。

朝の空気を吸いに出て来ただけだったのだろう・・。 その後も 何をするでもなく・・。 

もうちょっと行ったら・・道路脇に鳩が一人の男性老人に群がっていた・・。 背中も丸く・・足もヨタヨタしていた。次から次に何か鳩の餌のような物をばらまいていた・・。

立つのもしんどくなって来た今日この頃の私。 腰をあげるのに 腰の痛み無しでは上がらない・・。 ずっと立っているのの辛いこと! 場所を見つけてはすぐ座る。 座る場所がなければ 地べたでもいい・・。人目なんかどうでもいい・・。

あいりん地区の老人達となんら変わらない自分を見る思いがした・・・。

釜ヶ崎用語

  • あいりん - 「釜ヶ崎」とおおむね同一地域を指す。なお、労働者はこの語を使わない。
  • あおかん - (青空簡易宿泊所)- 野宿。
  • あぶれ - その日の仕事が得られないこと。失業。
  • あんこ - 日雇い労働者のこと。語源は普段は眠っているが目の前に美味しいエサが現れるとパクッと食らいつく魚のアンコウに由来すると言われている(労働者は普段ゴロゴロしているが仕事があるとパクッと行くことから)。
  • いんし - 日雇労働被保険者手帳に貼る雇用保険相当の印紙。印紙代は、1級176円・2級146円・3級96円。
  • かま - 釜ヶ崎の略で、「釜」と表記することもある。「われわれ釜の労働者は - 」などと言う。
  • かまきょう - 暴力手配師追放釜ヶ崎共闘会議。解散した。
  • けいやく - 10日とか20日というように一定の期間を区切って飯場に入り働くこと。
  • かまやん - ありむら潜(漫画家)の描く釜ヶ崎日雇い労働者のイメージキャラクター「カマやん」のこと。
  • けたおち - ひどい。(日当が)安い。
  • げんきん - 現金日払いの仕事。
  • しけはり - ヤクザ賭場の見張り役。手入れ(捜査)の警察官など「ヤバい人間」が歩いてくると「しけーしけー」と仲間に注意をうながす。なお、安全ならば「てんてん」である。
  • しのぎ - 他人の収入の強奪。
  • しのぎや - 路上強盗
  • しょしき - 発生した賃金の範囲で、意思表示をして長靴軍手など作業道具およびビールなど類を掛けで買うこと。
  • せんたー - あいりん労働福祉センターのこと。あいりん労働公共職業安定所を指すこともある
  • そーめんだい - 夏季一時金のこと。あいりん労働公共職業安定所では、日雇労働被保険者手帳を持つ人のうち一定資格の人に支給していたが、2004年度をもって廃止された。
  • てちょう - 日雇労働被保険者手帳(日雇雇用保険の手帳)のこと。
  • てはいし - 手配師。事業所に労働者の世話をして紹介料(手配料)をとる者。
  • どや - 宿(やど)の逆読み。簡易宿所、簡易旅館とも。
  • とんこ - 工事現場や飯場などから逃げること。無断退職。
  • にしなり - 「あいりん地区」や「釜ヶ崎」を指す。現地の労働者が使う。
  • にっとう - 日当。
  • にんてい - 日雇労働雇用保険で給付される給付金。
  • もちだい - 冬季一時金のこと。あいりん公共職業安定所では、日雇労働被保険者手帳を持つ人のうち一定資格の人に支給していたが、2004年度をもって廃止された。
  • 450(汚れ) - 西成警察署による日雇い労働者を指す蔑称

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