2014年6月28日土曜日

摘み女



昔我が家には女中がいた。
母親が結核で・・ あの頃は結核と言うとコロコロと大勢の人が死んで行った・・ が ちょうど ストマイと言う結核にものすごくよく効く特効薬ができて 私の母は命拾いをした。
が・・
やはり離れた隔離療養生活は 私等3人の小さい子供を残して何年物期間に及んだ・・。
つまり 3人の子供 産まれてすぐの妹 2歳上の私と 私より3歳上の兄。
手のかかる子供がいたら 女中が必要だろう・・。
が・・・。
その女中と言うのが 摘み女だった・・
彼女は いつも お化けのように長い 髪を垂らしていた・・。
手足に 毒トカゲのような デカイ イボが 沢山あった・・。 
妹私は その女から いつも逃げまどっていた・・。
なぜかと言うと 恐ろしい程の強さで 私を摘まむのだ・・。
その強さは 恐怖を持って いまだに強烈にわ私の心に残っている。
が・・。
私は この事を 誰に話したと言う記憶がない・・。
60年ぐらい後になって やっと その事を ツラツラと思い出したのだ・・。
で 突然古い写真をひっくり返してみたら・・
いたいた~~! こいつだ~~~!
赤まるの女が 恐怖の”摘み女”
その横の 黒丸が私。


今更 こんな事を 思い出してなんになる訳でもない・・。
多分 この摘み女は 醜い大女であったので・・ 嫁の貰い手のないかわいそうな女だったのかもしれない・・。
だから 彼女自身もあまり 幸せではなかったのかも・・?
彼女は まだ生きているのだろうか・・?
私と 20歳から 25歳上の歳だから かならず死んでいると言う事もなかろう・・。

なぜだから知らないが・・ 我が家を去ってから どんな人生を送ったのだろうか・・?と考える。
 いい人生を送っていたらいいな~ と 思う・・。 

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