2020年5月8日金曜日

人と人との調和のみ 事が成り立つ

つらつら 人生を反芻する・・ 最近 暇なせいか ぼぉ〜〜っとしていると 昔の事が 色々 蘇って来る・・。

息子が3歳になり 私は働き始める。”三つ子の魂100まで” と言うので 私は子供が3歳になるまで 貧乏に耐えに耐えてきた・・。

そして 堰を切った様に 働き始める。 保育園のすぐ道路の向かい側で募集があったので・・子供べったりだった私はすぐそこに決めた!

そこは ”開運印鑑”と称して 一人暮らしの老人相手に 数十万円もする印鑑を売りつける商売の会社。 かなり詐欺まがいの商法 しかし その頃 その会社は全国に支店を持つほど 発展していた会社だった。

そこは 小さい営業所であったが 20人ばかりのセールスマンが 毎朝営業所にやってきて ヤクザまがいの朝礼を神棚に向かってやっていた。

営業マン達は 20代から60代まで様々。 みんなよく売る人ばかりだったが・・所長と言う人は20代で ダントツに売上を上げていた。 全国でもトップクラスの売上をあげていた。

彼は 車も以前売っていたとのこと。 彼いわく 俺はなんでも売れる。 たとえゴミでも 高く売る事ができる・・・と言う。 

彼に長く接して行く内に 彼の 「ゴミでも高く売って見せる」と言う言葉は 嘘ではないと気づく。 彼には 誰でも飲み込まれてしまうのだ。

私は 人の言う事はあまり信じないタチで・・・そう簡単に人に左右はされない・・・。だけど 彼の言う事は つい信じてしまう 不思議な力が作用していた。

初めて 子供を保育園に預けて その印鑑会社で働き出した私。 そう簡単に物事は進まない。 

子供が熱を出したら トタン! 保育園は預かってくれない・・・ かと言って 仕事場で 子供が熱をだしたから 休みますと言って その都度 そうですか・・じゃ〜 すきなだけ休んでいいですよ・・と 気安く言ってくれる働き場所は 存在しない・・・。

しかし その所長は 私が 「子供が熱を出したので 休みます」 と言ったら その営業所に連れて来ていいというのだ。

どうせ 昼間は誰もいないし・・私一人だし・・ 私のデスクの周りにはたくさんスペースがあって・・大きな窓からは 太陽の光が たっぷり入って明るいし・・かなり健康的環境。

私は早速 子供の寝床を 私のデスクの横に設置・おもちゃや 子供の必要な物を全部運び込んだ。 まるで 託児所で働いている様になった。

その時点から 私は その営業所長は なぜ とんでもない売上を出すかが わかった。 彼は 客を喜ばせるすべを知っていたのだ。

多分 印鑑をその所長から買った老人は みんな幸せになっているのだろう・・。

現に その詐欺まがいの開運印鑑は 営業マンが売り契約を取ってきても 大体 クーリングオフの期間にキャンセルになるのが 常なのだ・・。

だから そう簡単に 何十万円もする印鑑を買う人はいないのだ。 その老人が「買いたい!」 と言って 買ったとしても その家族がすぐ キャンセルを言って来る。

しかし・・その所長の売上は ほとんど全部 売上の数字になるのだ。 つまり 印鑑を買ったお客さんは 開運印鑑を買って ハッピーになるから キャンセルする必要はないのだ。

やがて 私はその会社で出世したと言うか 給料がグン! とあがって 本店の方に勤務が決まった・・。 しかし その所長と離れた途端・・ すべてが チグハグになって来て その会社は 辞めた。

なに事も 人は 人にひきつけられ そこで調和と言うのが発生して やっと 事は成り立つのだなぁ〜 と その時学んだ。

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