2020年5月8日金曜日

老いて ささやかなる贅沢

私は根っからの貧乏性であるのは間違いない・・・。

毎日 何もしないでいると・・何か生産性的な事をせねば・・と焦る・・。 金持ちになったら そんな事も考えずに 優雅に 好きな事をして過ごせるのだろうけど 貧乏性の私は 何があっても そんな事にはまずならないだろう・・。

ティッシュを使う事ができる様になったのは 最近の事だ・・。 ティッシュは日本人は湯水の如く使う。 我が家に来て 若者が 「ティッシュは?」 と私に要求することがある。

つまり ティッシュはあって当たり前という考えなのが 私としては不思議なのだ。 そして そんなに親しくなくても ティッシュを当たり前に請求するって すごく失礼な事だ・・と 私が思っても 彼らはそんな考えは毛頭ない・・。 それも 私にとっては不思議なのだ。

わざわざお金を使って ティッシュを買う事は ずっと前からしたことは無い。 街で無料で配っているティッシュが せいぜい私の人生の中でのティッシュなのだ。

地球の森や林の木々がなくなって来ているのは ティッシュと割り箸と聞いた事がある。 ティッシュはなくても 雑巾とか 手拭きとか ハンカチ 手ぬぐいのたぐいの物があれば 十分間に合う。 昔から ティッシュなんて存在してなかったのだから・・。

さすがにトイレットペーパーは使うが・・ キッチンタオルとやらも 私の人生の中ではなかった・・。 そんな無駄使いは なんか怖くてできない。

サランラップの類も不要なのだ。 タッパーがあれば ラップはいらない。 蓋をして冷蔵庫にしまう時は 皿を蓋代わりにしている。

タッパー類は レンジOK・冷凍庫OK・食器洗い機OKのを数多く もう20年以上使い続けている。 

それが・・最近 自分が老いてきたなぁ〜〜 と感じるのは ラップを使う様になった・・。 ティッシュも使う・・。 そして 洗面所でお湯も使う様になった・・。

生まれてこの方 洗面所での水は 真冬でも冷たい水だけだった。 が・・自分の家を建てて・・そこにお湯の出る洗面所を設け・・両手を熱い溜めた洗面のお湯に浸け・・・体に暖かさが染み通って来た時の感動は忘れられない・・。 

60歳を超えて やっと その贅沢を味わったのだ・・。

風呂もこの国では無いので・・・私は子供用バスタブと言うのを設置した。 縦横90cmサイズで深さは40cm程度。 到底日本の風呂の様に お湯に浸かると言うのは不可能。 しかし そんな子供サイズのバスタブでも どうにか体を曲げると ある程度お湯で体を温めるこことが可能だ・・。

お湯の光熱費を心配しながら 時々贅沢をしてそんなちっこいバスタブに湯をはる。 これも 60歳を過ぎてからの 私の贅沢になった・・。

もう一つ 老人性贅沢がある・・。若い時は ボロボロのエンジンでも どうにか若さで操っていた車。 プラグ交換をして・・ クラッチ版は擦り切れて 完全にギアを効かなくなるまで使い潰すのが 私の若い頃からの車の使い方・・。

それが 歳を取ってくると・・そう簡単に運転ができなくなる・・ って事で ややこしい追い越しも軽くできる 排気量の多く そしてターボエンジンの車。 もちろん パワステで四駆。 そして新しいから そう簡単にパンクで一人惨めに雨の夜タイヤ交換をする・・なんて必要の無い車。

だから燃費もクソ悪い。つまり ガソリン代が高くつく贅沢車に乗っている今。 

つい最近まで・・人が捨てる様な走行距離20万KM以上・・・最高速度40km・・・と言うのが 私の車だった・・。

ある時なんか 私が運転していると 必ず 「半ドアになってますよ〜!」 と他の車の人から 言われてた・・・。
「ありがとう〜!」 ととりあえずは言うが・・ 心では ”これ以上このドアは閉まらんのじゃ・・!” と言っていた。

ある時 20年以上使い古して 人が廃車するというのを貰って来た車に乗っていた。
それは どうにもこうにも進まないエンジン。 オートマなのに Driveでは車は発進できないので まず Low ギアに入れて・・ある程度速度を出してから セカンドに入れる。 それでしか車は進まないのだ。

Driveギアに入れると スピードがでないのでセカンドで吹かしまくってしかすすまないのだ・・・。

「この車オートマだと思ったけど マニュアルなんですね」と 同乗してた人に言われた事がある・・。 私は心の中で ・・”オートマだけど この車はギアチェンジしないと動かねぇ〜〜んだよ!” とさけんだ・・。

このオートマだけどギアチェンジしつつ乗ってた車に 私は”フェラーリ”と名付けた。
そんな車が私の 過去40年間使って来た車なのだ・・。 

そんな事をツラツラ想うと・・・ 今の私の車は世間では ”普通”かもしれないけど・・私にとっては とんでもなく贅沢車なのだ・・。

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