2016年10月9日日曜日

相棒はつわもの スリランカ



我等 仕事引退女高齢者二人組。 我等はここんとこ 何ヵ月か旅を続けている。 どっちかと言うと私が一人で突っ走っている様な感じ・・かな・・? 友人は 私のわがままに いつも付き合ってくれている・・と思う・・。 

台湾旅行の終盤にきて・・色んな事件勃発もあり・・それを 二人で潜り抜けて来ると・・友人が 友人と呼ぶのではなく・・”相棒” と読んだ方がしっくり来るような気がして来た・・。

そして 相棒と呼ぶだけではなく・・”強者”と言ってもいいような行動もする。つまり 頼りがいのある相棒なのだ・・。

エピソート1
予約した宿に到着して見ると・・それが消えている・・途方にくれる・・でも 相棒は全くもって たじろぐ事もない・・・タンタンとして 自分の旅資料をひっくり返し・・その夜の新たなねぐら探しを始める。

てきぱきとその宿の住所をしらべ まったくもってタクシーを拾える環境でない場所でも その辺の人にタクシーを呼んでもらうさんたんをもする・・。

何があってもたじろぐ事もない強者の相棒なのだ・・。

エピソード2
一日列車で移動・・と言う時・・どうしても ボックスシート(4人が向き合って座る座席)しか予約がとれなかった・・それも・・一番避けたいと思われる客が我等の席の向かい側に座っているのだ・・。 彼らはテーブルいっぱいに物を置き・・・足元は 我等の席の方まで 荷物と彼らの足でいっぱい・・。

それに・・そのうっとおしい奴は・・日本語をペラペラしゃべれるぜ! と信じて疑っていない70才くらいのじっちゃん。 ガンガン日本語で話かけて来る・・。 かなり乱れた日本語なので・・ほとんど何を言っているかわからない・・。

それでも ガンガン喋りまくる・・。 足は伸ばせない・・物は置けない・・相当窮屈な事態になってきた・・。 おまけにじっちゃんの訳のわからん日本語攻撃には ひきつるような笑みで彼の会話に反応するにも限度が来ていた・・。 も~~・・! 私はどうしていいのかわからない・・。怒りにも似た イライラ・・・!!

ふと 相棒の顔を見ると 完全に爆睡状態(絶対に狸寝入り)だ。 私は ”負けた・・” ”こいつじっちゃんの相手を私に押し付けたのだ・・” やはり相棒は強者なのだ・・。

エピソード3
相棒はなんでも食べるが・・口に入れる物にはかなりうるさい・・無農薬、手作り、添加物無しに徹している。
だから 食べる物には絶対に妥協しないのだ。 NOと言えないような状況でも・・自分の口に入れたくないものであれば・・絶対にNOと言う勇気がある。 私は自己主張の強い人間だと思ってはいるが・・彼女には負ける。

彼女はNOと言いたい時は 有無を言わさず NOが言える。 その辺日本人離れしている・・。 私が見習う事もたくさんもっている。 

私も もっと自分の好き嫌いを自分で見極め・・それに徹する勇気を持たなければ・・と 彼女の行動から学ぶ事が多々あるのだ・・。

エピソード4
昨夜 私の独断でパッションフルーツを5個買った。 私の大好きなフルーツでニュージーランドではバカ高い・・だから こういう気候の土地に来たら・・必ず買う・・そして食べる・・。
相棒は何気に私が勧めたパッションフルーツを口にして・・次に彼女の口から出た言葉「明日 これを50個ぐらい買って来よう!」と真面目な顔をして言う・・。 私は椅子から落ちそうになる・・50個?!。 
いつも 真面目で極端な事は一切口にしない彼女が ”50個!” それも本気!? 本気なのだ・・彼女は・・。
もちろん! 私は狂喜する! 50個買っても800円ぐらい・・。いつもケチケチしてしか食えない物が思いっきり食えるのだ!
私はそうとう面食らいながら・・ニマニマしてしまったのだ・・。やっぱ私の相棒は強者なのだ・・!

エピソード5
スリランカ旅の最後は始めての大都会Colmboに宿泊・・。
今まで スリランカのど田舎だけを攻めて来て・・毎日毎日・・毎食毎食・・主食はクラッカー(パンよりクラッカーの方が腐らない)とバナナ・・明けても暮れても・・それだけだと・・だんだん 日本に帰ったら何を食うか?の妄想ばかりしているわたし・・。

しかし! 相棒は「もうバナナが切れるからかわなくっちゃ~ね~・・」と呟く・・
あたしは 現実逃避にだけ走ってるから・・”バナナなんて食いたくねぇ~や~!” と心の中で思っている・・。

しかし! バナナの無い食事はもっと辛い・・。 クラッカーと水だけでは 本当に情けなくて涙が出そうになる・・だからバナナは必需品なのだ。 だからバナナをしっかり買う相棒。

そして やっとやっと! 大都会に来た我等は ”ごちそ~を食うぞ~!とレストランに行く! 金に糸目はつけねぇ~!と鼻息も荒く・・。 普通食事を買っても二人分で400円程度。 クラッカーとバナナだけなら二人で50円ぐらいで収まるのだ。

それを相棒が連れてってくれたレストランは二人で6千円ぐらいはする・・つまり金持ち外国人旅行者ぐらいしか来ないレストラン。 他は超お金持ちのスリランカ人が来る・・。 ヒルトンホテルのすぐ隣にあった・・。

相棒は金を出すときゃ~だすのだ! やるときゃ~やるのだ! 

で・・蟹専門レストランだ~!と言うのがあった・・私は店構えでちょっとひるむぐらい超えばっているのだ・・その店のマネージャー的女が 私等が来たら・・あと10分ぐらいで開店だから外! 外!と言う・・。 その言い方が・・ えらく感じが悪い・・。

私はヨダレが口にたまって来る程 蟹料理にワクワクしていたが・・感じ悪マネージャー女にちょっとげんなり・・。

相棒が言う「ここやめよう!」 もう蟹・蟹・蟹・・でいっぱいになってた私の頭だけど・・相棒がやめよう!と言ってくれて・・胸のつかえがおりてスッとした・・。

私も やめよ~! やめよ~~! 食いもんは気持ちよく食わねば! とすごく嬉しくなった・・。 うんざりレストラン女に顔色1つ変えなかった相棒は こうやって ピシャリと気持ちの切り替えができる ピシッと筋がまっすぐ通っている心の持ち主なのだ・・。

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