3ヶ月の旅を終えて・・一人で田舎の土地で ぼぉ~~っとしていると 色んな事が思い出される・・。
そういえば・・スリランカのゲストハウスで出会ったイギリス人の事を思う。 彼は背の高いとても気品のある人だった。 話す言葉がイギリス英語、それもアッパークラスの英語を話す。
私「キレイなイギリス英語ね。 イギリス人?」
彼「そう・・でも スリランカ人の血がまざってるの」
私「そうだと思った・・ただ陽に焼けている訳ではないのね・・。なぜスリランカで生まれたの?」
彼「いやいや・・私はイギリスで生まれて イギリスで育って イギリス人としイギリスで生活しているの。 で始めてスリランカに来たの・・」
彼は話を続ける・・スリランカ人のお父さんとイギリス人の母親との間で生まれたのが彼はすぐ孤児院に入れられそこで育ち・・父親も母親もわからない。 わかっているのは スリランカ人の父親の血を持っている・・と言う事だけ。
それだけでずっと生きて来て・・もう40才すぎ・・自分の体に流れているスリランカ人の血が騒いだのか・・一回はスリランカに来てみたい・・と思い続けていたとか・・・。
やっと その思いが叶って ここに旅に来た・・。で結果・・ここの地に足を踏み入れたとたん! 血が騒いだと言う・・。 なんと表現していいかわからないけど・・とりあえず 自分にはイギリス人の血よりも スリランカ人の血の方が濃いかも知れない。
すごく懐かしい気持ちで一杯! ここに暮らしてみたい・・とも思った・・。 と言っていた。 でも ここには住めない。 彼の住む場所はイギリスで作られているし・・イギリスに戻る・・・。と言っていた。
血と言うのはすごいな~と思う。 私も日本人の血を持ち 別の土地で暮らしているのでその辺の 彼の気持ちが刺すように解る・・。
彼に言ってみた・・自分の血を持つ子供を持ちたいとか思わない・・? その子供と一緒にイギリスで住んだら寂しくないかも・? と私が言うと・・彼は 「僕は・・実はゲイなんだよ」と言う。
私「わかるわよ! 最初からそうだと思ってた・・」と言うと彼は声たからかに笑った。
彼「この地球上にはたくさんの子供達が居て・・親を必要とする孤児も多すぎるぐらいいる・・僕がもし子供が欲しいと思ったら・・親を必要とする子供を自分の子供として育てたい。 何も自分の血を持つ子供を作る必要はないと思う・・」
私はハッとする・・彼は親の無い子として育ったのだ・・。
この地球上には 自分の血 自分の国籍 そんなものは完全に関係なく・・色んな国で生活している人々がいる・・。 その裏にはその人の数だけ その人の人生模様があるのだなぁ~~と思う・・。
彼の事は 今の今までスッカリ私の中から忘れ去られていた・・。 でも 今 彼との会話を鮮明に思い出す・・。
そして 私も自分の血とは全く違った場所で・・彼もまた違った場所で 今は暮らしているのだ・・。
スリランカ人の血を持つ彼の目を 今 この雨がしきりに降り続ける田舎のキャンパーバンの中で想った・・。
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