車の中で 久しぶりにこの曲を聴いていたら 涙が止まらなかった・・・。 拭いても拭いても 涙がこぼれて・・・どうしようもなかった・・。
血と汗とにまみれて 命を懸けて何度も立ち上がり・・・ そして 年老いて・・リングから降りる時・・やっと 普通の人に戻れる・・と つぶやいた・・・。(アリスのチャンピオンと言う歌の歌詞から・・)
今日は 何年も前から見つけていた 自分の”住処”と言うか・・”巣”と言うか・・それが見つかった!
買えるかどうかは まだわからないが・・・初めて・・ここなら自分の”巣”を作り サンサンと降り注ぐ太陽の光の中で 埋もれて 幸せになれる・・と感じた・・。
そして 一番に電話をしたのが 20年以上も私の人生を支え続けてくれた 私のビルダーだ・・。
私の最後のプロジェクト つまり 私の”巣”を こんな 辺鄙な所に作ってくれるかどうか・・? 彼に打診・・・。
私の最後のプロジェクトだからこれさえできれば・・もう 私は何も要らない・・と言うと・・「これから その お前の”巣”での生活をエンジョイしなければ・・」と言ってくれた・・。
涙が出そうになった・・。
もう 10年ぐらい前の話だが・・・。
彼(私のビルダー)の雇ったペンキ屋が横暴且つ 人を見下す失礼な事ばかりを私に言って なかなか 私の好む色のペンキに合意しない・・。
つまり そのペンキ屋は 私の選ぶ色が バカげている・・としか言わない・・。
最後に私は そのペインターに私の家の仕事はしないで欲しい! と言った・・。
(ペンキなんて自分で塗れる・・。)
その旨を 私のビルダーにその旨を伝えると・・
ビルダーは 「Norikoがものすごい失礼な口をきいた・・・どうにかしてくれ!」と言う苦情の電話をそのペンキ屋から貰った・・・と言った。
しかし 私のビルダーは 私の言う事の方を信じてくれて・・ペンキ屋を首にした。 そして 安心しろNorikoの言う方を信じるから・・と言って 私を抱きしめてくれた・・。その時も 私は泣いてしまった・・。
クライストチャーチ大地震の時 Kiwi Houseの再建築のプロジェクトで・・大手の建築会社が プロジェクトマネージャーとして指揮を取った・・。が・・・なかなか 事は進まず・・・私は しびれを切らして・・何回もその大手の会社の プロジェクトマネージャーに連絡を入れる・・・が 一向に 事は進まない・・。
いくら大地震後の混乱とは言え・・どうも 合点がいかない・・。 私のビルダーも ずっと 待っているので・・待ちくたびれていると言った風情だった・・。
私のビルダーは 私をいつも 慰めてくれた・・・が・・ある日・・私が その大手のプロジェクトマネージャーが チンタラし過ぎて どうも あれは 当てにならない・・・。 と 私のビルダーに愚痴った・・。
で その遅れの理由が あんた(私のビルダー)の会計士の計算ミスで ちゃんとした見積りが全然でないから 事が進まない・・・と言ったよ!と言うと・・。
ビルダー びっくり仰天! それは嘘だ!・・・・。
そして 彼が言うには・・・このプロジェクトが なかなか進まないのは Norikoが 苦情ばかり言ってるからだ・・・。と 私の悪口を言ったとか・・・。
二人は 憤慨して爆発! つまり そのプロジェクトマネージャーは ウソばかり つまり 自分の仕事ができてないのを 全部人せいにしていて・・進んでいなかったのだ・・・。
結局 私はそのプロジェクトマネージャーを首にした!
その後 私はビルダーと契約を直接結び、 保険会社との契約にサインし・・私がプロジェクトマネージャーとして立ち上がって・・とんとん拍子で すべてが進み 超スピードで着工にかかった・・。
クライストチャーチ大地震は Kiwi Houseを放り投げてしまいたい衝動にかられた時期だったし・・もう精根尽き果てていた・・。 涙ばかりでて 無気力になって行くばかりだった・・。
息子が 「もうちょっとやってみよう!」 って言う一言がなかったら・・もう 辞めていたかもしれない・・。
やはり 今までの私の人生は 血と汗とにまみれながらの命を懸けての戦いだったのには間違いない・・。
私は 私の回りの人達に ”Fighter”と呼ばれていた・・。 いつも 戦っていた様な気がする・・。
兄にそんな事を言った時 「大げさな・・・」と 鼻で笑われた・・。
が・・私のビルダーは それを知っている様な気がする・・。 そして 息子も知っていると思う・・。 私のすぐ傍にいつも居てくれた人は 知っている・・。
だから・・ アリスのチャンピオンを聴いた時・・涙が出たのだろう・・。
そして 今日見た土地に 自分の身を置いたらなら・・私は やっと・・・ずぅ~~っと昔・・・まだ 自分が純真無垢だった・・・そんな頃の 自分に戻れる様な気がした・・。
アリスの歌の中の・・・そのチャンピオンだった人がボロボロになって負けた時つぶやいた言葉が 私の心に沁みる・・・。
もう 戦わなくていいのだ・・・。
チャンピオン アリス