2015年3月24日火曜日

90才になる母を 先回日本に行った時に 介護施設に入れて来た。 一人では 食べ物の事他 一人暮らしは まったくもって 心もとない状態だったし・・。

本人も生きる気力さえ消え失せたように・・ほとんど寝たきり同然の暮らしをしていた・・。

意を決して決めた介護施設は 暖かくセントラルヒーティング、 専門調理師が食事に工夫をこらし・・ 専門病院と合併し・・ 母の個室は ホテルの一室で 自分専用バスルームも付・・。

文句のいいようもない心地よい物だった。

本人がどう思うか・・? それが一番気がかりで・・ 見学に連れて行った所・・ニコニコしてばかりで・・とても嬉しそうだった・・。 それでもう 一瞬の内に その施設の入居が決定した。

私の一番の気がかりは・・・どんなに一人暮らしが長くなろうとも 土地の老人イベントには一切参加しない母だからだ・・。

気位ばかり高く・・自分は 他のボケ老人とは違う・・ バカバカしくて 幼児の遊びとかできるか! ってな所があるからだ・・。

私自身 そんな所がある母だから・・ 老人ホームの老人達が スタッフから 幼児扱いされて 幼児の遊びばかりやらされているのを見ると・・ 眉をひそめてしまう・・・。

と言う事で・・ その施設長さんに 私は切り出した・・。

「母は ホームの遊びとかイベントとかには 多分参加できないと思います。 気位が高すぎるのです・・が・・ 大丈夫でしょうか・・?」

施設長さん「 大丈夫です!」 とキッパリと言います・・・!

私はその自信ありげの言い方と笑顔に かなり面食らう・・・・。

「この施設は ちょっとお値段が張るという事もあり・・ そして 完全私立でもあります。 よって 私達の運営方法も独自の物を取る事が出来ます。 つまり公営では すべてが 公立のやり方に沿わなければいけないけど・・ここは 違います。

つまり 私達の施設に来る方々は 昔校長先生だったり 弁護士だったり・・ 医者だったり・・ 経営者だったり・と 気位の高い方ばかりが集まっています。

私を筆頭に 全スタッフは その辺をすべて 認識しつつ 介護をしております・・・。 

そして 私達は そんな方の扱いを 一番得意としております。」

私は それを聞いて どんなに安堵しただろうか・・・!

早速 施設長さんに 
「私の母は ”先生” と呼ばれての人生です・・ だから 幼児扱いをされては 多分絶対に溶け込めないと思います」
と言うと・・

施設長さん
「私を含め 全スタッフが あなたのお母さんを ”先生” と呼ばせていただきます。 任せてください!」 
と自信たっぷりに言われた。

あれから 3ヵ月 母は食欲も出て・・・ 施設のイベントに ドンドン参加し・・ いかにそのイベントが楽しかった! と言うのを 笑顔で 妹に伝えるとの事・・・。

私は 胸のつかえも下り・・・ ほんとうによかった・・! この分では 100歳まで 生きるのも夢ではないかも・・? と思ったりもした・・。

「もう 死んでもいいかな~~・・。 生きるのも ちょっとしんどくなってきたし・・」 と 私がギョッとする事を漏らしていた 一人暮らしの母を 懐かしむ・・。

それが・・今朝 強烈な夢を見て・・目が覚めた・・・。

私は自分の家出を企て・・少しづつ滑車の付いたキャリアーで 重い荷物を運び出していたのだ・・ そして 駅についたら・・ 駅の待合室に 母が座っているではないか! それも 深夜 ひっそりとした駅待合室で・・。

母の回りには 沢山の荷物がある・・。

私が近寄って・・「 どうしたん? なんで こんなとこに居るん?」 と 言うと・・・
母が・・・「もう 家には 戻れんよね~~・・ 」 と 困ったように笑っている・・。

私は絶句し・・慌てふためく・・・
「とりあえず 今夜は遅いから 私んちに泊まろう!」 と言うと・・・
母は 「泊まらせてくれるん?」 と 異常な喜びを見せていた・・。

そして 私は夢から覚める・・・。
なんで又 こんな夢を見るのか・・? ずっと考え続けるが 私はわからない・・。 施設で楽しく過ごしているはずなのに・・。

あたしは 今すぐ 日本に吹っ飛んで戻って 施設から 家に連れ帰り・・母と二人で しばらく実家に住もうかな・・? と真剣に考えたりもした・・。

施設の外に出るドア、 入るドアには セキュリティー・ピンパッドがあって・・ そのピンパッドには文字すら無い・・ それを スタッフしかわからないセキュリティーコードで開けるようにする。

エレベーターにも同じ物が設置してある・・。 と言う事は フロアーから別のフロアーに移動もスタッフ以外は不可能なのだ・・。

夢にある 母が施設から脱走して・・ましてや 膨大な荷物を運びだすと言う技は現実的にはあり得ないのだ・・。

やはり 私自身 そんな刑務所的な所は 空恐ろしくて嫌だ・・と いう潜在観念が強くあったのだろうか・・・?

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