2016年7月28日木曜日
永住の地はこのテントにある
急に旅にでたくなって すぐネットで 飛行機の切符を取った。 ま~ 行き先も 期間も 何でもよかった・・ただただ 単純に・・・今の生活の環境外に脱出したかっただけなのだ・・。
時々発作的にそんな気分になる。 国から脱出できなかったら・・・・田舎に向かって車を走らせるだけで ちょっとした解放感を得ることができる。
今は 人生もおおずめ。 人生の残りの時間が 刻一刻と無くなって行く感が強い。 たぶん歳を取ってしまったのだろう・・。
体にガンガンとガタが来て 病院通いになったりすると・・もう あれもできなくなる・・これもできなくなる・・と色んな事が 脳裏をかすめ ”今のうちに・・・” となんか 焦る・・。 ”寿命” ってやつが あるから それを本能的に察しているのだろうか・・。
動物は自分の死期を察して 死の床に着く。 完全にペット化された猫ですら・・自分の姿をどうにか隠そうとする・・。 人間だって・・動物・・そんな本能を持ち合わせていると思う・・。
かと 言って今度の私の旅が 死への旅と言うのではなく・・ただただ・・ ”後悔を残さない為の作業” なのだ。
いつもの長旅にでる時の”しゃかりき感” ってのも今回は無い・・。 ものみゆさんと言う感もない・・。
昔我が家に住んでいた子が 散歩に出る時でも ”自分探しに出る” とよく言っていた・・。 その気持ちもがすごくよくわかる。
自分は なん10年も やみくもに ただただ 突っ走って来た様な・・・なりふり構わず・・人に対しても 自分に対しても よかれと思う事を精一杯やって来た。
でも 最近 それが つくづく疲れるのだ・・。 なんか 空回りしている感が強い。 何をどうやっても そこから来る満足感は一切ない・・。
たぶん自分のこのしゃかりきにやっている事が 的はずれなのかも・・? と言うか 自分は そういう事で なにか目的に向かって生きている訳ではないのだ・・。 結果を出す必要もないのだ・・。
とりあえず 自分の人生の残された時間と言うのに限りがあり・・それが 思ってたほどに残っていない! と言うのに気づき 焦っている・・。
自分の人生は 永遠にあるかのように感じて・・若い時から突っ走って 頑張ったが それはもうする必要はないのだ・・。 自分が永遠の眠りに着くと 知った時・・”充実したよい人生だった” と思わないと悲しい・・それには 今 こんな事をしている場合ではないと 思えて来たのだ・・。
なにが 今の自分 これから死ぬまでの自分の生き方なのか・・・? と言うのを 毎日 常時考えている様な気がする・・。
どんな美味しい物も そう食べられる物でもない・・どんなステキな家をみても その家の中に自分の身を置いて 自分は 幸せと感じるか? と思っても たぶん 全くもって感じない・・。
ステキなファッションをみても それは 他の誰かが持つ事で幸せを感じる物であって 自分の ”物” ではない。
最近はいつも・・断捨離作業ばかりしている・・。 どうしても必要な物が生じたら・・今あるゴミの中から材料を探して再利用する・・と 言うことばかりしている。 あらためて物を買うと言うのはしてしない・・。
ゴミから 実用的な物を作り出した時の満足感は大きい。
それから ”物”ではない 自分が感じられる楽しさ・・つまり 他の人と一緒に居る快感。 そんな目に見えない物はどうか・・? それも とても難しい物だ・・。 自分が 人との付き合いが下手と言うのもあるのかも知れない・・。 楽しいと言うより 疲れると言う風に思う方が強い・・。
そんな事を考えつつ・・じゃ~ 自分は 何がどうあることが 自分を心地良くさせるのか・・ と 考えあぐねる・・。
それで でてきた結果が ”一人旅” つまり 回りに知る人もない・・回りを私がしなければいけないと思われる物が一切ない環境・・つまり ”見知らぬ土地に身を置く” その事によって 自分に課せられる物は一切ない。 誰も私を知っているのではないのだから・・。責任もなければ 義務も無い。
そう考えたときに ふわ~~っと 自分が 宙に浮き 自分の存在が軽くなった様な気がした。
そして そんな環境のなかでは 自分は 今の自分になる必要もない・・ただただ 透明人間になって その辺を闊歩出来るのだ・・。
それが・・一人旅。
もうそろそろ自分を解放してあげなければ・・・ もう何も考えなくてもいいのだ・・! と 一生懸命に自分に言い聞かせている。
誰かがそばにいれば その ”相手に合わせる” と言う作業を一瞬たりとも怠らない・・。 それは 本当に疲れた・・。
ニュージーランドに居ても 自分が ニュージーランド人になる訳でもない・・。 かと言って 日本で生まれてそだって 純粋の日本人だから・・と言ったとて 日本に根をはってるわけでもないので・・私の確固たる居場所がなければ 自分は日本人として所属する訳でもない・・。
いつもいつも 仮住まい的に 身の回りの物を手っ取り早くまとめて 居住まいを換えまくってきた。よく人は長い外出の後とか・・長い旅の後は 必ず ”あ~自分の家が一番!”と言う。 あれは 自分にはなかった。
仮住まいの自分の巣から飛び出た時にだけ ステキな解放感をいつも味わいながら 生きてきた様な・・。と 言う事は 私は 根っからの ”根無し草の放浪者”なのかも知れない。
もう何年も前に私のやっている宿に泊まった男の子が自分のバイクで 世界中を旅している・・おとなしい・・だれとも話をしてなかったその青年に なぜか私は Facebookお友だち申請をした・・。 以来 もう 5年ぐらいは経つと思うが・・彼はまだ 自分のバイクで世界を闊歩している・・。
ある日彼の言葉が Facebookにあった・・ ”僕の永住の地はこのテントにある” と・・・。
私もまた 彼と同類項の人間なのかもしれない・・・。
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