90才になる母を 先回日本に行った時に 介護施設に入れて来た。 一人では 食べ物の事他 一人暮らしは まったくもって 心もとない状態だったし・・。
本人も生きる気力さえ消え失せたように・・ほとんど寝たきり同然の暮らしをしていた・・。
意を決して決めた介護施設は 暖かくセントラルヒーティング、 専門調理師が食事に工夫をこらし・・ 専門病院と合併し・・ 母の個室は ホテルの一室で 自分専用バスルームも付・・。
文句のいいようもない心地よい物だった。
本人がどう思うか・・? それが一番気がかりで・・ 見学に連れて行った所・・ニコニコしてばかりで・・とても嬉しそうだった・・。 それでもう 一瞬の内に その施設の入居が決定した。
私の一番の気がかりは・・・どんなに一人暮らしが長くなろうとも 土地の老人イベントには一切参加しない母だからだ・・。
気位ばかり高く・・自分は 他のボケ老人とは違う・・ バカバカしくて 幼児の遊びとかできるか! ってな所があるからだ・・。
私自身 そんな所がある母だから・・ 老人ホームの老人達が スタッフから 幼児扱いされて 幼児の遊びばかりやらされているのを見ると・・ 眉をひそめてしまう・・・。
と言う事で・・ その施設長さんに 私は切り出した・・。
「母は ホームの遊びとかイベントとかには 多分参加できないと思います。 気位が高すぎるのです・・が・・ 大丈夫でしょうか・・?」
施設長さん「 大丈夫です!」 とキッパリと言います・・・!
私はその自信ありげの言い方と笑顔に かなり面食らう・・・・。
「この施設は ちょっとお値段が張るという事もあり・・ そして 完全私立でもあります。 よって 私達の運営方法も独自の物を取る事が出来ます。 つまり公営では すべてが 公立のやり方に沿わなければいけないけど・・ここは 違います。
つまり 私達の施設に来る方々は 昔校長先生だったり 弁護士だったり・・ 医者だったり・・ 経営者だったり・と 気位の高い方ばかりが集まっています。
私を筆頭に 全スタッフは その辺をすべて 認識しつつ 介護をしております・・・。
そして 私達は そんな方の扱いを 一番得意としております。」
私は それを聞いて どんなに安堵しただろうか・・・!
早速 施設長さんに
「私の母は ”先生” と呼ばれての人生です・・ だから 幼児扱いをされては 多分絶対に溶け込めないと思います」
と言うと・・
施設長さん
「私を含め 全スタッフが あなたのお母さんを ”先生” と呼ばせていただきます。 任せてください!」
と自信たっぷりに言われた。
あれから 3ヵ月 母は食欲も出て・・・ 施設のイベントに ドンドン参加し・・ いかにそのイベントが楽しかった! と言うのを 笑顔で 妹に伝えるとの事・・・。
私は 胸のつかえも下り・・・ ほんとうによかった・・! この分では 100歳まで 生きるのも夢ではないかも・・? と思ったりもした・・。
「もう 死んでもいいかな~~・・。 生きるのも ちょっとしんどくなってきたし・・」 と 私がギョッとする事を漏らしていた 一人暮らしの母を 懐かしむ・・。
それが・・今朝 強烈な夢を見て・・目が覚めた・・・。
私は自分の家出を企て・・少しづつ滑車の付いたキャリアーで 重い荷物を運び出していたのだ・・ そして 駅についたら・・ 駅の待合室に 母が座っているではないか! それも 深夜 ひっそりとした駅待合室で・・。
母の回りには 沢山の荷物がある・・。
私が近寄って・・「 どうしたん? なんで こんなとこに居るん?」 と 言うと・・・
母が・・・「もう 家には 戻れんよね~~・・ 」 と 困ったように笑っている・・。
私は絶句し・・慌てふためく・・・
「とりあえず 今夜は遅いから 私んちに泊まろう!」 と言うと・・・
母は 「泊まらせてくれるん?」 と 異常な喜びを見せていた・・。
そして 私は夢から覚める・・・。
なんで又 こんな夢を見るのか・・? ずっと考え続けるが 私はわからない・・。 施設で楽しく過ごしているはずなのに・・。
あたしは 今すぐ 日本に吹っ飛んで戻って 施設から 家に連れ帰り・・母と二人で しばらく実家に住もうかな・・? と真剣に考えたりもした・・。
施設の外に出るドア、 入るドアには セキュリティー・ピンパッドがあって・・ そのピンパッドには文字すら無い・・ それを スタッフしかわからないセキュリティーコードで開けるようにする。
エレベーターにも同じ物が設置してある・・。 と言う事は フロアーから別のフロアーに移動もスタッフ以外は不可能なのだ・・。
夢にある 母が施設から脱走して・・ましてや 膨大な荷物を運びだすと言う技は現実的にはあり得ないのだ・・。
やはり 私自身 そんな刑務所的な所は 空恐ろしくて嫌だ・・と いう潜在観念が強くあったのだろうか・・・?
2015年3月24日火曜日
2015年3月16日月曜日
息子と嫁 魚釣り ぱ~と2
今度は 息子と嫁が Tekapoに魚釣りに行くと言う・・。
それも 深夜に・・。
私も行く~~~! と だだをこねて 連れてってもらった・・。
深夜の夜空は 息を飲むような星空・・。
が・・そんなのは どうでもいいのだ・・。
魚・・魚・・。
私は 寒くて 川の横に車をつけ 車の中で 寝ても~た。
その間に誰もいなくなって・・ 彼等は 魚を求めて そこらへんを 車で走り回っていたらしい・・・。
結局 私が寝ている間に 息子がトラウトをゲットした・・。
この写真の場所では でっかい 何キロもある鮭が ドボン! ドボン! って音を立てて 跳ねていた・・。
が 当りは 全然なくて 二人ともしょげていた・・。
なんか 鮭ちゃん達が 二人をあざ笑うように 跳ねていたように思う・・。
でも 釣った! デカイ! 二人とも ベイビーサイズと言ってたが・・。
私にとっては デカイ!
ま~ ドボン ドボン! と跳ねていたのは 恐ろしくでかくて 5・6kgはあったから あんなのが 釣竿にひっかかったら・・ どうすんの?! ってぐらいでかかった・・。
しかし・・二人は あの恐ろしくデカイのを 狙っているらしい・・。
トラウトって とてもキラキラしていて 本当に美し~~~!
最近 息子と嫁は フィッシングの免許取得し・・・・ 釣竿やら ルアーに凝り・・・天気予報で色々調べ・・ 時間と 天気と 場所を 把握し・・せっせと出かける。
収穫の塩焼き!
嫁が アツアツご飯に 実だくさんのものすごく旨いみそ汁をつけ そして納豆にタップリ薬味をいれ・・ そして! メインのトラウトは 絶品!
みんなで 旨い!旨い! と いいつつ 腹がクチクなるまで 堪能した・・。
2015年3月2日月曜日
身体中に染み渡る 顔を洗うお湯
朝顔を洗うと言う動作をあまりしたことがなかった・・。
子供の頃は 朝顔を洗うのは常識で 親がしこたましつけをしたせいか・・・毎日洗った・・。
が 自立する頃になると・・もう 朝顔を洗うのなんか面倒だと・・洗わない・・。 洗わないとダメって事もないし・・。
それが 最近 朝顔を洗う楽しみを見つけた・・。
自分一人の空間・・・自分一人の時間・・そんなのを 60才を過ぎて・・初めて得た・・。
そして 自分の時間に 自分の洗面所に・・暖かいお湯をはる・・・そして おもむろに両手をお湯に沈める・・・手首まで沈めると・・手首の内側からジワジワと熱いお湯の温度が染み渡って来る・・・。
冷たい朝が ホワホワと暖かくなる・・至福の瞬間だ・・。
朝顔を洗うのに・・お湯を使うと言う贅沢な生活をした事は 今だかつて一度もなかった。
向田邦子の小説で 娘が父の着物の袂を後ろから持ち・・父は湯タンポのお湯を洗面器に注ぎ顔を洗う・・と言うシーンがある。
それを読んだ時に・・正に! お湯で顔を洗うって言う行為は 殿様的な雰囲気があった・・。
しばし・・私は手首の内側からジワジワと身体中に伝わって来るお湯の心地よさを楽しむ・・そして やっと 満喫した後に 顔にお湯をかけて洗う。
これが楽しみで 最近顔を洗うようになった・・。
子供の頃は 朝顔を洗うのは常識で 親がしこたましつけをしたせいか・・・毎日洗った・・。
が 自立する頃になると・・もう 朝顔を洗うのなんか面倒だと・・洗わない・・。 洗わないとダメって事もないし・・。
それが 最近 朝顔を洗う楽しみを見つけた・・。
自分一人の空間・・・自分一人の時間・・そんなのを 60才を過ぎて・・初めて得た・・。
そして 自分の時間に 自分の洗面所に・・暖かいお湯をはる・・・そして おもむろに両手をお湯に沈める・・・手首まで沈めると・・手首の内側からジワジワと熱いお湯の温度が染み渡って来る・・・。
冷たい朝が ホワホワと暖かくなる・・至福の瞬間だ・・。
朝顔を洗うのに・・お湯を使うと言う贅沢な生活をした事は 今だかつて一度もなかった。
向田邦子の小説で 娘が父の着物の袂を後ろから持ち・・父は湯タンポのお湯を洗面器に注ぎ顔を洗う・・と言うシーンがある。
それを読んだ時に・・正に! お湯で顔を洗うって言う行為は 殿様的な雰囲気があった・・。
しばし・・私は手首の内側からジワジワと身体中に伝わって来るお湯の心地よさを楽しむ・・そして やっと 満喫した後に 顔にお湯をかけて洗う。
これが楽しみで 最近顔を洗うようになった・・。
鏡
ふと・・もう20数年前の事を思い出す・・。 我が家は下宿屋をやっていて 数人の若者が住んでいた・・そこへ 日本人のおばあさん・・たぶん70才は過 ぎていただろう・・・。
彼女は我が家に泊まりに来て・・色んな事を 我が家に住んでいる若者達に話をしていた・・。 彼女にはニュージーランド人の恋人がいるとのこと・・。 そして その恋人は Wellingtonで 役人をしていること・・。
彼女は真っ赤な口紅、ド派手なヒラヒラ服。 まるで人形気分なのでは・・? ってな服装なのだ・・。 しかし顔はしわくちゃ・・。 ん~~・・・。
彼女は相当の金持ちの出 らしい・・多くの土地・不動産を東京のど真ん中に持っているとか・・。 つまり 成金金持ちではなく 生まれた時から とんでもない金持ち。 つまり彼女には 普通の人が持っている ”悲観的な気持ち” ってのが全くないのだ・・。
も~生まれた時から のびのびとした気持ちだけで生きて来ている・・ってのが見て取れる・・。
で その彼女の恋人ってのが 我が家に数泊すべくやって来た・・。 驚いた事に彼は 舌ったらずで 透き通るような白い肌で・・20才をちょっと過ぎたぐらいの若者だった・・。 ん~~・・・。 これが Wellingtonで働いているお役人さん・・・か~・・。
でもって このシワクチャばあさんの恋人か~~・・。二人でラブラブなのだ・・。 ん~~・・・。 こんなの現実にあり得るのか~~・・?
彼女が 彼の筆下ろしをしたとか・・。 そして 夜の手練手管を一つ一つ丁寧に教えているとか・・。 ん~~・・・。
”鏡”の話だ・・彼女が 我が家に来て言った言葉
「この家には鏡がないわね~~・・」
「この家には鏡がないわね~~・・」
お~・・そういえば そうだが・・。
私自身 鏡ってのはチッコイ たま~~に化粧なんぞするか~って思った時に覗くぐらいで・・サイズと言えばコンパクトサイズの鏡・・それも一つ・・。
女でありながら・・それが私の最大限の鏡なのだ・・。 貧乏臭く あくせくと生きて来た私にとって・・鏡とは なんか 贅沢な響きなのだ・・。
それから・・・10年以上も後に 私は 私一人の家を購入。 そのときに一番先に思ったのだ・・鏡なのだ・・。
昔 アンティークの店で気に入って買っていた フレーム付きの鏡のホコリを取り・・そして 友人から譲って貰った これもアンティークでもあるような古い物に その鏡を大工さんに取り付けて貰った。
私の生まれて初めての鏡台。もう50才に手が届こうとしている時だ。
そして 寝室には 高さ2m 幅1・5mのデッカイ鏡を壁に設置。 リビングはダンスフロアーにしたので 高さ2m 幅4mぐらいのこれまだ 壁全体を埋め尽くす程の鏡をいれた。
まるで 広いリビングが 二つあるような錯覚に陥る・・。
せっかく 鏡づくしの家に仕立てあげたのに・・またもや一緒に住んだ男から逃げるべくその家を出てしまった・・。 つまり 私には あまり鏡と言う物には縁のない人間なのだろうか・・?
シワクチャばあさんのその彼女は いつも歌舞伎役者のような濃い化粧をして フランス人形な服装をしているが・・彼女は鏡が必要な理由が解る・・・。
鏡を覗く・・イコール 自分を見つめる・・と言う行動を常にするのだ。 見た目だけではなく・・鏡を見ると・・自分の内部まで見えてくるような気がする・・。 つまり 自分を忘れて アクセクとしていても ふと 大きな鏡に自分が写ると・・我に返るような気がするのだ・・。
日常にアクセクばかりしていては いけないな~~・・特に人生の先が短くなって来たら・・ジックリと自分と向き合いながら・・・少しづつ 時間を大切に生きてゆかねば・・。
鏡はやはり 自分が流され・・自分を見失わない為にも・・大切な物なのだろう・・。
その歌舞伎役者化粧のシワクチャばあさんは だから若い恋人もゲットし・・いつも自分に何が一番大切かを知り・・そして それを得る力も持っているような気がした・・。
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